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茶 と はIcon


 お茶が飲まれ始めたのは今から2000年以上も前のこと。それから今日まで世界の各地で飲まれ、コーヒー、ココアとともに世界の三大嗜好飲料とされています。これほどまでに人々に親しまれ、愛されている茶とはいったいどのようなものなのでしょうか?



茶の分類と種類

葉の種類  茶の原料になる茶の木は、ツバキ科カメリア属に分類される、永年性の常緑樹です。茶は比較的温暖な年平均気温が13℃以上、年間降水量が1,300~1,400mm以上の弱酸性土壌の亜熱帯地方に多く分布しています。茶の木は大別すると中国種アッサム種に分けられます。緑茶の製造に適している中国種の特徴は、樹高が低く枝数が多いこと、また、長さ4cm程度で葉は小さく、葉質は硬い濃緑色で葉先が尖っていないのが特徴です。
 茶の種類は、栽培方法や加工法によって分類されます。製造方法によって、緑茶、ウーロン茶、紅茶などの異なる製品になりますが、これは茶の発酵の有無によって、不発酵茶、半発酵茶、発酵茶に大別されることによります。日本で生産される殆どが煎茶で、全体の80%を占めています。
*表1参照



1.不発酵茶 製造の最初の工程で茶葉を蒸したり釜で炒ることにより、
 酸化酵素の働きを停止させてつくったもの(緑茶)。
2.半発酵茶 茶葉を日干し等により萎えさせて、酵素を若干働かせた後、
 釜で炒って作る緑茶と紅茶の中間的な茶(烏龍茶)。
3. 発酵茶  茶葉を萎えさせてよく揉み、しばらく置いて酸化酵素を充分
 に働かせることにより、タンニン(カテキン)を酸化させたもの(紅茶)。



不発酵茶(緑茶)

 ①蒸し製(日本茶)

普通煎茶(ふつうせんちゃ)
 茶葉を蒸してから揉みながら乾燥したもの。深蒸ふかむし煎茶と差別するためにあえて「普通」つけたも
    の。

深蒸し煎茶(ふかむしせんちゃ)
 製法は普通煎茶と同じだが、茶葉のす時間を、普通煎茶よりも2~3倍多くして(60~120秒)
    製造した茶。一般に粉が多く香気は弱くなるが、味は濃厚となり渋味が少ない。現在関東では
    主流のお茶。昭和30年代に静岡県中部の牧台地之原台地で産する茶が苦渋味が強すぎ、
    良質茶として扱われなかったため、その改善策としてこの製法が創りだされた。
    最近、急須に網が付いているものは深蒸し茶用の急須です。

かぶせ茶
 品質を高めるために、一番茶の摘採前7日前後にわらや寒冷紗などで茶園を覆って育てた茶葉を
    原料として煎茶と同様に製造したお茶。玉露に次ぐ高級品。直射日光を遮ることで、渋味が少な
    く甘味の高いコクのあるお茶が出来る。(遮光率50パーセント)

玉  露(ぎょくろ)
 一番茶の採摘前の新芽が伸び出した頃、よしず棚などにわらや寒冷紗などで覆い、ほぼ完全に
    日光を遮った茶園から採摘し、煎茶と同様に製造した茶。高級茶の代表。色は濃緑で、低温の
    湯でゆっくりいれると、渋味を抑えて甘味や旨味が味わえる。独特の覆い香があるのが特徴。

碾  茶(てんちゃ)
 抹茶の原料となるお茶。玉露と同様に新芽が伸びた頃に茶園におおいをして栽培し、揉まないで
    乾燥したもの。仕上がった茶葉は壺や茶箱に貯蔵し、必要な分だけ茶臼で挽いて抹茶にする。

抹  茶(まっちゃ)
 碾茶を茶臼ちゃうすで挽いて微紛状にした茶で、茶碗の中で茶筅ちゃせん攪拌かくはんして飲む。茶の湯や点て茶で使
    うほか、菓子や飲み物の原料として使われる。

蒸し製玉緑茶(むしせいたまりょくちゃ)
 煎茶の精揉工程を省略して揉みながら乾燥して勾玉状まがたまじょうにした茶。大正末期に輸出用として開発
    され、当時はグリ茶と呼ばれていたのを昭和7年(1932)に玉緑茶と名称を変えた。現在でもグリ
    茶と呼ぶことがある。

番  茶(ばんちゃ)
 新芽が伸びて硬くなった茶葉やくきなどを原料とした茶。最近では二番茶、三番茶などの下級煎
    茶をさすようになっている。各茶期との間に刈り取られた茶葉で製造された物も入る。

焙じ茶(ほうじちゃ)
 番茶や茎茶を強火でった茶で、香ばしい香りとさっぱりとした味わいが特徴。水色は濃いビール
    色。

玄米茶(げんまいちゃ)
 番茶や煎茶に焙煎ばいせんした玄米を混ぜたお茶。玄米の香ばしい香りが特徴。これに、抹茶をブレンド
    した抹茶入り玄米茶も人気。

*煎茶や玉露の製造過程で選別されるもの

茎  茶(くきちゃ)
 煎茶や玉露の荒茶あらちゃを再生加工する際に選別された茎や葉脈。棒茶とも言う。特に玉露や上級煎
    茶の若茎は雁が音かりがねと呼ばれる。

芽  茶(めちゃ)
 荒茶の再生工程でふるいい分けされた芽先の部分。丸みを帯びた外観で重量感があるのが特徴。
    昔は濃く出るお茶として持てはやされたが、最近は深蒸し茶の出現であまり出回らなくなった。

粉  茶(こなちゃ)
 製造過程で粉末化した茶。お寿司屋さんでよく使われる。最近は深蒸し茶に粉の部分が多く取ら
    れる為か、以前に比べると細かいものが多く、質の高いものも量が減った。

 ②釜炒り製(中国式)

 釜炒り製玉緑茶・・鉄製の釜で茶葉を炒りながら揉み、乾燥して仕上げた丸い形の茶。

普通煎茶深蒸し煎茶かぶせ茶玉 露
普通煎茶深蒸し煎茶かぶせ茶玉露
碾 茶抹 茶蒸し製玉緑茶釜炒り製玉緑茶
碾茶抹茶蒸し製玉緑茶釜炒り製玉緑茶
番 茶ほうじ茶玄米茶くき茶
番茶ほうじ茶玄米茶くき茶
芽 茶粉 茶抹茶入り玄米茶 手揉み茶
芽茶粉茶抹茶入り玄米茶手揉み茶 

半発酵茶(烏龍茶)

 包種茶ほうしゅちゃ・・・・・・・軽度に発酵された半発酵茶の一種。主に台湾で作られている。

 烏龍茶・・・・・・・半発酵茶で緑茶と紅茶の中間に位置する香り高いお茶。中国・台湾が主な産地。

発酵茶(紅茶)

 紅 茶・・・・・・・・茶の葉を完全に発酵して乾燥させた茶。香りが高く濃い橙紅色。インド、スリランカが
           主産地。
           世界3大銘茶はダージリン(インド)・キーマン(中国)・ウバ(スリランカ)。

日本茶の生産

茶の植物的特性と摘採

新芽  茶の原料となる茶の木は、永年性の常緑樹です。年平均気温が13℃以上、年間降水量が1,300~1,400mm以上の弱酸性土壌の亜熱帯地方に多く分布し、今日ではおおむね北緯45度から南緯45度にわたり広く栽培されています。わが国の茶の栽培は、年に2~4回で、八十八夜(5月1日か2日)頃に摘まれる一番茶から始まり、およそ一ヵ月半ごとに二、三、四番茶と収穫されます。このような農作物は茶のほかに殆ど見られません。茶の芽を摘む方法は一般に機械により摘採されていますが、機械摘採の困難な急傾斜茶園、玉露や碾茶園および一番茶初期のきわめて高級な摘採は手摘みで行われます。現在最も普及している摘採方法は可搬型摘採機で、畝を挟み2人で本機を支え、畝間を歩きながら片側ずつ摘採します。手摘みと比較すると、1人当たり60~90倍の摘採能力です。

1.茶の摘採時期
 生葉の品質が最も良い時期では収穫量が少ないため、摘採に適した時期は品質の最も良い時期 から2~3日後になります。この摘採摘期の判定は、一般に農家では「手ざわり」で行われることが多いのですが、客観的に判定するには、「出開度」が使われます。出開度とは。出開いた芽(開葉を休止した芽)の割合を百分率で表したもので、通常は70%前後のときに摘採摘期となり、90%を超えると良い煎茶は出来ません。



採摘部位2.摘採方法
 茶の芽を摘む方法は一般に機械により摘採されていますが、機械摘採の困難な急傾斜茶園、玉露や碾茶園および一番茶初期のきわめて高級な摘採は手摘みで行われます。海外の主な産地では今でも手摘みが主流です。
①手摘み
 人が新芽を確認しながら摘採するため、古葉や木茎の混入はほとんど無く、品質の良い茶が製造できます。しかし、摘採能力は非常に悪くなります。新葉が4~5枚開葉した頃に上部の一芯二葉または一芯三葉を摘みとると、極めて良質のお茶が製造できます。
 手摘みの方法には色々あり、「折り摘み」・「かき摘み」・「こき摘み」のほか地方色豊な手摘みの方法があります。
②機械摘み
 昭和30年前後に農業労働力が減少し、摘採労力の不足が深刻化したことから、1人用小型摘採機が開発されました。さらに、昭和40年頃には2人用の可搬型摘採機が考案され、摘採能率は飛躍的に向上しました。現在は、自走式及び乗用型摘採機やレール走行式摘採機が普及しています。
 



茶の加工

 茶葉にはカテキンをはじめとしてカフェインなどの水溶性成分が豊富に含まれています。この茶葉を、嗜好性に富んだ飲料に加工するのが茶の加工です。 製造法には、茶葉成分をなるべく変化させない方法や、反対に茶葉の生化学反応を利用して積極的に変化を起こさせるものもあります。成分変化を起こさせない製茶法は、製造の第1段階で茶葉を加熱処理する方法で、中国では殺青さっせいといい、次のような方法があります。

 ◎蒸 青・・・蒸気で蒸す。日本茶の殆どがこれ。
 せい 青・・・釜で炒る。中国緑茶の殆どがこれ。
 こう ・・・火であぶる。
 さい 青・・・日光にさらす。

 殺青によって、茶葉は酸素活性を失う(失活)と共に青臭さをなくす。


 普通煎茶の加工


 茶園(茶畑)から収穫した茶葉(生葉)は、茶工場(荒茶工場)に運ばれて加工されます。加工工程は全てオートメーション化による大型工場となっています。こうして出来上がった茶は「荒茶あらちゃ」と呼ばれ、一次加工品の段階となります。この荒茶を、仕上げ工場で選別、ふるい分け、再乾燥等の加工を施し出来上がった茶が「仕上げ茶」で最終商品となります。


荒茶の製造工程(荒茶工場)
▽摘み取り 茶畑で茶の葉(一芯二葉)を摘み取る。
▽蒸 熱*注 加熱して酸化を止め、青臭さを除去し、柔軟性を持たせ加工しやすくする
▽冷  却 水分を取り除きながら冷やす
▽粗  揉 温風を通しながら攪拌・揉圧し、水分を均一に蒸発させる
▽揉  捻 熱を加えずに水分を均一にするために揉む
▽中  捻 再び温風を通しながら軽く揉み、均一に水分を除去し茶葉を撚りながら細くする
▽精  揉 熱と力を加え、茶葉の形を針状に整えながら茶葉の含水率が13%程度まで乾かす
□乾  燥 乾燥機を使って含水率を5%ほどに乾燥させる

*注・・・蒸気で蒸したものが「蒸し茶」、蒸す代わりに釜で炒って加熱して発酵を止めたものが「釜炒り茶」。

 ②深蒸し煎茶の加工

 静岡県の牧之原台地の煎茶は苦渋味が強いために、それの改善策として、蒸し度を強めた製法が昭和30年台に創り出されました。この茶が好評を得、深蒸し茶と名づけられました。基本的な製造工程は普通煎茶と変わりませんが、蒸熱時間は標準的な時間の2倍から3倍(約50秒~120秒)程度です。


仕上げ茶の製造工程(荒仕上げ工場)
選 別 荒茶は大小様々な状態で混じり合っているので、篩い分けたり切断したりして形を整える。
乾 燥 茶をさらによく乾燥させ保存性を持たせるのと同時に独特の茶の香りを引き出す。
包 装  仕上がった茶を計量して茶箱や袋に詰める。



手揉てもみ製茶


  今でこそお茶は機械によって作られていますが明治の頃、製茶機械が発明される以前は、手揉み
製法で作られていました。この手揉み製法の始まりは「宇治式揉切り」と呼ばれる江戸時代中期の
製法と言われています。永谷宗円の煎茶の製造は、若芽だけを摘んで蒸篭で蒸し焙炉の上で揉み
ながら乾かしたとされています。この宇治製法は江戸末期には静岡の各地でも導入されましたが、
明治初期頃は手揉み法はまだ定まったものではありませんでした。その後、様々な新技法が考案さ
れ、技法にもとづく数多くの流派が生まれました。昭和30年代前半まで日本各地で残っていた「茶揉み」も技術者の高齢化や機械化が進み、今では貴重なものになっています。ここでは一般的な手揉
み製茶の作り方を簡単に解説します。この他にも地域や流派によって様々な方法があるようです。


手揉み茶の製造工程(全工程約4時間半)
▽摘み取り 茶畑で茶の葉(一芯二葉)を摘み取る。
▽茶 蒸 し *蒸籠せいろうで短時間でむらなく蒸す。青臭みが消えたら急冷却する。
▽露 切 り
(葉振い)
 揉みやすくするため、水分を蒸発(水分を約30%程度減少)させるため、
 *焙炉(ほいろ)の上で高さ数十センチから振るい落とす。
▽回転揉み 葉の組織と細胞を破壊し柔らかくする。茶を回転させて揉むのでこう呼ばれる。
 初め軽く迅速に回転し、次第に力を加え強く揉み水分の蒸発を促す。
▽中 揉 み
(よりきり)
 両手の間に葉をはを挟み、人差し指を微妙に交差させながら、
 葉が固まらないように揉み落とす。手揉み製法で最も難しい技巧。
▽仕上げ揉み
(でんぐり)
 茶の形を整えて針状にするため、葉を同方向にそろえて回転させ、さらにより合わせる。
 右手で下側から葉をすくい、左手で上側から葉を回転させ次は手を逆にして同様に回転させる。
▽仕上げ揉み
(こくり)
 茶の形を整え光沢を良くするために行う。葉をケースに入ったようじのように両手でまとめ、
 回転させ葉同士をすり合わせて揉む。
□乾  燥 約1時間ほどかけて乾燥させる。

        *蒸 籠せいろう・・・・・手揉み製茶における蒸し器具。直径48セン
           チ、深さ12センチくらいの網底
                 の円筒で、これに500グラム程の生葉を入れて蒸す。
        *焙 炉ほいろ・・・・・手揉み製茶の乾燥に用いる製茶用器具。本式
   には下部をややすぼめた
                 木枠の板を張った外周を作って内面を赤粘土で固め、中央の火度の強い
                 ところには煉瓦を使う。この上に和紙を張った枠(助炭)を乗せて手揉みを
                 行う。内部には木炭または電熱、ガスなどの熱源を置いて乾燥の用に立
てる。


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