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お茶と健康


 
 1211年に書かれた、喫茶養生記の冒頭に「茶は養生の仙薬なり、延齢の妙術なり。・・・」とあり、また後半の部分に「 種々の薬は各々一種の病の薬也、茶は万病の薬となる。」として、 茶は不老長寿の『仙薬』であると述べられています。日本茶には美容と健康に不可欠な成分が多く含まれています。緑茶にはうまみ成分のテアニンのほか、ビタミンCやタンニン、 カフェイン、 フッ素などの成分が豊富に含まれており、 これらの成分が身体に有効な働きをしてくれます。    
 緑茶が仙薬として注目され続けてきたのは、その葉に、他の植物にはあまり存在しないカフェインと、カテキン類が多く含まれていてそれらが共にお湯で溶出され、簡単に摂取することが出来るためです 。しかし緑茶には、お湯で溶出される水溶性成分の他に、溶出されずに茶殻に残っている、水不溶性成分もあるので茶を飲むだけではなく、食べることにより、より多くの成分を体内に取り入れることが出来ます。それでは実際にその効果はどのようなものなのでしょうか。
     
茶の主な成分とその含有量
 水溶性成分   水不溶性成分 
 成  分   含有量  成  分  含有量 
カテキン類 10~18% 食物繊維 約30% 
カフェイン 2~4% たんぱく質 約24% 
テアニン 0.6~2% 粗脂肪 3.4~4%
フラボノール類約0.6% クロロフィル 0.6~1% 
複合多糖類 約0.6% ビタミンE 0.02~0.07%
ビタミンC
(アスコルビン酸) 
0.15~0.25% βカロチン 約0.02%
γーアミノ酪酸
(GABA、ギャバ) 
0.01~0.2%   
サポニン  0.1% 
ビタミンB2 1.2mg% 
ミネラル類 3~4% 
香気成分 1~2mg% 


1.抗酸化作用

 これまで油性食品の分野で知られてきた脂質の過酸化反応が、生体内の組織や臓器でも起こり、それが生活習慣病の発症や進展と関連していることが知られるようになりました。最近、フリーラジカルや活性酸素という言葉をよく耳にするようになりました。お茶に含まれるカテキンには、活性酸素などの現代人にたまりやすいといわれている有害物質の生産や連鎖反応を制御する働きがあります。
 活性酸素とは、紫外線を浴びたり大気汚染やタバコの煙など有害物質が体内に入ると、体内合成される物質です。過剰に発生し過ぎると体を酸化させるなど悪影響を及ぼすようになり、動脈硬化などの循環器系の病気が起こりやすくなります。

2.抗ガン作用

 静岡県の川根や阿部、天竜といった有名な茶産地では胃がんの死亡率が全国平均に比べて、極めて低い事が色々な調査から明らかにされています。どうやらお茶と胃ガンとはなんらかの関係があると思われます。この地域の人は1日にして10杯程度と何しろよくお茶を飲みます。
 茶抽出物やカテキンが突然変異を制御する機能を持つものとして注目されるようになったのは、発ガン性物質の突然変異原性を強く制御することが発見されたことや、化学物質や紫外線などによる突然変異の誘起を抑えることが明らかになったからです。

3.抗動脈硬化作用

 動脈硬化は、動脈壁の肥厚、硬化などの病変の総称で、大動脈や中動脈の粥状硬化と、細動脈の硬化に分けられます。一般に、動脈硬化を予防するためには、高血圧を予防し、血中脂質レベルを正常に保ち、LDL(低密度リポたん白質)が酸化されるのを制御することが重要です。
 コレステロールは体の中で副腎から分泌されるステロイドホルモンや性ホルモンの原料となるもので、生きていくのに必要な物質です。血中にはLDLなどの悪玉コレステロールとHDL(高密度リポたん白質)の善玉コレステロールがあります。悪玉コレステロールはコレステロールを末梢組織へ運搬する働きを担っているためで、動脈壁の細胞に運ばれ、コレステロールが過剰となると動脈の内膣は次第に狭くなり、動脈硬化を引き起こします。また、HDLが善玉コレステロールといわれるのは、体の末梢組織から過剰のコレステロールを回収し、肝臓に運搬する役割を担っているからです。
 緑茶のカテキンには血中のLDLの値を制御し、HDLの値を上昇させる働きがあり、実験でもその効果が証明されています。また、ビタミンCにもコレステロールの排出を促す効果があります。

4.抗菌作用

 古くから茶にはコレラ菌などの病原菌に対し、抗菌、殺菌作用があることが知られています。カテキン類、特にエピガロカテキンガレートやエピカテキンガレートが、コレラ菌に対し強い殺菌効果を示すこと、またコレラ菌の生産する溶血毒(コレラエンテロトキシン)に対しても、毒素を中和し無毒化する活性があることが実験により明らかにされています。
 また、1996年の夏に日本中を襲った病原性大腸菌0-157による集団食中毒がありました。0-157は典型的な毒素系の食中毒で、感染力が強くベロ毒素を出し、これが腎臓の機能を冒したり、溶血性貧血を起こす、溶血性尿毒症症候群を誘発します。カテキン類には 0-157に対する殺菌作用と、ベロ毒素に対する抗毒素作用を合わせ持つことが証明されています。お寿司屋さんで大きな湯飲みでたっぷりの粉茶を飲むのは、食中毒予防の先達の知恵だったのでしょう。

5.抗ウィルス作用

 緑茶のカテキン類が、エイズウィルスやインフルエンザウィルスの増殖を抑えることが明らかになっています。お茶による‘うがい’は、インフルエンザウィルスの感染予防に効果があると実証されています。これは普通にいれたお茶の4分の1程度の濃さでも充分に効果を発揮します。

6.脳、神経機能に対する作用

 お茶が昔から飲み継がれてきた背景には、茶にはカフェインが含まれ直ちに体内に吸収され、血中濃度も30~1時間でピークに達し、きわめて即効性があることが挙げられます。カフェインには中枢神経を刺激、興奮させたりする作用や利尿作用があります。

7.消臭作用、抗う触作用

 口臭や体臭の原因はいろいろありますが、両久茶に含まれるカテキン類フラボノール類、さらにクロロフィル(aおよびb)には、これら悪臭物質の吸収、吸着その他の反応を通じた消臭作用があることが明らかにされ、チュウインガムなどに利用されています。また、緑茶には虫歯菌の繁殖を抑える効果があり、虫歯の予防にも効果(抗う触効果)をもつといわれています。

 以上のことからもわかるように、茶には他には類を見ない様々な成分が含まれ、人体に取り入れられると複合的な働きをする特徴があります。しかしこれらの効能はすぐに効くというものではないので、日常的にお茶を飲むという習慣を身につけることが大切です。そのなかでも特に代表的なものとして次のようなものが挙げられます。

美容と肌の健康に
  にはビタミン類が豊富に含まれています。ビタミンAそのものではありませんが、体内に入るとビタミンAと同じ働きをするカロチンがニンジンの10倍近く含まれ、ビタミンCはレモンの4倍近くも含まれます。老化防止に効果のあるビタミンEも多く、その他ビタミンB群、P,U等も含まれています。ビタミンAは皮膚細胞や粘膜細胞を健康な状態に保ち、肌に潤いを保ちます。ビタミンCは、皮膚のメラニン色素の沈着を防ぎ、シミやソバカスのできるのを防ぎ、皮膚の白さを保つ働きがあります。

老化防止に
  たちの体は基本的には多くの細胞で作られています。その細胞膜は主に脂肪で出来ています。これが酸化されると細胞膜が弱くなりますが、この酸化を進めるのが活性酸素です。年齢を重ねるごとにこの活性酸素を抑える物質が体内に少なくなり、細胞の活性が低下します。これが老化なのです。老化防止のためにはこの細胞の酸化を防ぐことが不可欠なのです。
 ビタミンA(カロチン)、ビタミンC、ビタミンEなどに抗酸化作用があることは良く知られていますが、緑茶に含まれるエピガロカテキンガレートという種類のカテキンには、ビタミン類の数十倍の抗酸化力があることが判明しました。

インフルエンザの予防に
  ンフルエンザはインフルエンザウィルスの感染によって起こる急性呼吸器感染症です。感染すると数日で発熱し、全身各部、特に関節の痛みや咳やのどの痛みなどの症状があらわれます。毎年のように流行が見られるほか、子供や高齢者などの人命に甚大な影響を与えることがあります。緑茶抽出成分で、とくにカテキン類は、インフルエンザウィルスと細胞が融合するのを阻害し、結果としてウィルスの成長を未然に防ぐと考えられます。
 このように緑茶には抗インフルエンザウィルス効果が期待されますが、これで完全にウィルスを押さえ込むことが出来るわけではありません。過剰・過大評価せず、予防する事が大切です。

2003年11月開設・現在進行形 川根のお茶や
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