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茶の保存

 
 茶を貯蔵していると、茶に含まれる成分が主として自動酸化して、茶の色や風味が損なわれます。茶の変質は主に、葉の水分、温度、酸素、紫外線などの環境が原因となります。これらの要因が、クロロフィル、カテキン類、脂質、アスコルビン酸などの酸化を促進させ、茶を変質させるのです。
 これらの変質を防ぐために、真空包装や包装容器(袋など)内の空気を食品窒素ガスなどの不活性ガスに入れ替えたり、脱酸素剤を入れたりして貯蔵することにより、茶の変質をかなり防止できます。

製造流通過程における茶の貯蔵方法

常温貯蔵
茶壷  古くは茶つぼに入れて、それから茶箱や紙の袋にビニールを被せた物などが使われていましたが、現在では防湿性の高いプラスチックスフィルムやアルミ箔で作られている茶袋による保存方法です。茶の水分を3%内外に乾燥して、ガスバリア性の高い容器を用い、食品窒素ガスなどを充填して保管すればある程度の劣化は防げますが、30度以上の高温になると劣化してしまいます。

低温貯蔵
 茶用の冷蔵庫に貯蔵する方法で、通常、相対湿度55~65%、温度0~5℃で行われます。最近は上級茶をマイナス18~20℃の冷凍庫に貯蔵し、長期の保管に効果をあげています。

窒素ガス置換貯蔵
 現在多くの専門店やスーパーなどで見られる包装形態で、容器内の空気を食品窒素ガスに入れ換える方法です。これは茶は空気による茶の変質(酸化)を防ぐために行います。

脱酸素剤封入貯蔵
 脱酸素剤により容器内の酸素を除去して茶の品質を保持する方法で、他の食品にも広く使われています。容器に剤を入れるだけで効果を得られる簡便さで、以前は贈答品などによく利用されましたが、長期の保存には食品窒素ガスを入れたものの方が優れているので最近は少なくなりました。

真空包装による貯蔵
 こちらも販売店や贈答品などでよく見かけるカチカチに固くなっている包装形態です。容器内の空気を抜き取り、酸化による茶の変質を防止する方法ですが、完全に空気を取り除くことは難しく、完全とは言えません。また、容器が減圧によって極端に変形するので、茶の先端が容器に刺さって、穴を開けてしまうことがあるので注意が必要。しかし、真空度を高め、これらのことに注意をすれば品質の保持効果はかなりあります。

家庭における茶の貯蔵(保存)方法と注意点

購入時の注意点
 茶を購入する際、袋の開封後2週間程度で飲みきれる程度の容量のものを選ぶことが大切です。通常は100g~200g入り程度のものが多いので心配することは無いと思いますが、徳用袋や詰め放題などの大袋入りなどはなるべく避けたほうがいいかもしれません。

開封後の保存
茶缶  容器の開封後は茶の容量にあった茶缶などの中蓋なかぶたのついた密封度の高い容器に保管します。最近は百円ショップなどで半透明のプラスチック製のお茶用の容器が売られていますが、紫外線を通しやすいので避けたほうが無難です。茶缶は湿気のない冷暗所で保管するのがベストですが、日光などが当たらない、なるべく温度変化の少ない所においておけば良いと思います。また、開封後、袋の口を輪ゴムなどで止めて冷蔵庫で保存する方が多いようですが、あまりお勧めできません。冷蔵庫の庫内は意外と湿気や臭いがあり、茶がそれらを吸収してしまうからです。開封後は缶などに入れて早く飲んでしまうことが美味しく飲めるコツです。

未開封の容器(茶袋)の保存
 未開封のもので開封までに時間がある場合やまとめ買いなどをしたとき、冷蔵庫で低温保存すると茶の劣化を更に防ぐことが出来ます。未開封であっても窒素充填包装や真空パック包装でないものはなるべく早く使用することをお勧めします。冷蔵室でも冷凍室でも結構ですが、なるべく温度変化の少ない場所に保管したほうがいいでしょう。
【開封時の注意点】
 冷蔵庫などから出して冷たいままの袋を開封すると、外気の水蒸気が茶の表面に結露して湿気させるので、常温に戻してから開封するようにしてください。注意しないとかえって劣化する原因となってしまいます。   


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川根のお茶や 日本茶インストラクター協会

ーおいしいお茶を求めてー2003年11月開設・現在進行形